先日御代田に行くときに輪行した。
在来線を高崎で降り、自転車を組み立ててから昼食をとって炎天下を走り出した。
横川駅まですぐに着くとたかをくくっていたが、道中緩やかな上りが続くのととにかく暑くて早々にバテ始め、持参の飲み物もあっという間に飲み尽くして1時間も経たずに補給のための休憩をとった。
飲料を購入して日陰で少し休んで走り始めたものの、暑さが厳しかったのでところどころで小休止と補給を入れて想定よりかなり時間をかけてようやく横川駅にたどり着いた。
横川駅で休憩後すぐに出発すればいいものを、何をとち狂ったのかアプトの道を自転車を押し歩きして進み、意外に長い距離をそのまま峠の湯まで押し歩きして時間をロスした。


峠の湯でまた休憩し、再度スタートしたときにはすでに夕暮れの時間が迫っていた。
少し迷ったがそのまま進むこととし、碓氷峠を登り始めたが、いきなり猿の群れが木々にぶら下がって奇声を上げている場面に遭遇して気勢を削がれた。
しばらく走ると眼鏡橋が眼前に現れ、観光客がそこそこいたので安心できた。

小休止して写真を撮って再スタートし、眼鏡橋駐車場に自販機があるのを横目に見ながら通過したが、思えばここで飲み物を買っておけばよかったとのちに強く後悔することになった。
この先軽井沢に入るまで補給できる場所がなかったのだ。
あとは淡々とカーブを数えながら峠道を登り続けたが、手持ちの飲み物を飲み尽くしてから一気にペースが落ちてしまった。
思えば高崎からの移動で早々に消耗してしまったのも誤算だった。
小休止する回数が増えたが、止まるとすぐにアブに食われるのでゆっくり休憩することができない上、サルがあげる奇声が威嚇するように聞こえてくるので、疲れていても足を休めることができずに押し歩きしてはペダルを回して小休止を繰り返すという情けない状況になってしまった。
道中、自動車は上り下りとも時々遭遇したが、自転車に会ったのは下りの一台だけで寂しい限りだった。
ゆっくりと峠を進むうちに日はすっかり暮れてしまい、ナビとして使っていたスマホは電池が切れ、空腹とハンガーノックの予感が高まる中で心細さが強まってきた。
進むか戻るか迷ったが、あと少しだと信じて進み続け、サルの威嚇の声から逃げるように最後の力を振り絞ってペダルを回していると突然県境の看板が現れて峠が終わり、道は下りに転じた。
軽井沢の明かりを目にして心底安心し、最初に目に入った自販機で購入したコカコーラを一気飲みした時は生き返った気分だった。
大袈裟だが生き延びたという安心感に胸が満たされた。
それほど夜の峠道というのは心細く、怖いものだった。
生身の体で移動したからこそ感じられる体験だったと思う。
その後軽井沢駅まで移動して売店で食べるものを買って休憩所で食べ、マクドナルドを見つけてコーヒーを飲んだあと、御代田まで再出発することにした。
スマホの充電は切れたままだが18号線を走ってサンラインに入るだけなので迷う心配はない。
目的地まで10キロ以上あるが、峠道と比べるとなんということもなく、安心して走行できた。
夕方には御代田の家に着けるかもと考えていたが、実際には大幅に遅れての到着となった。
ある意味、自分の限界と見通しの甘さ、弱さを自覚させられる輪行であった。
次はもっと計画的に輪行しよう。